真宗教学の歴史を貫くもの: 江戸時代の三大法論入門 三浦真証

2018年8月28日

江戸時代、命をかけて親鸞聖人の教えを論じた僧侶たちがいた。最後には論争に破れたものは獄中で死し、勝ったものも対決のために赴いた江戸で客死する。その論争の争点は、今日に至るまで私達に「浄土真宗の救いとは何か」を問い続ける重要なものだった。

「私の中に往生の因となる種があるのか」(承応の鬩牆)
「私は仏法を聞いていい人間になるのか」(明和の法論)
「私が念仏したから、信じたから救われるのか」(三業惑乱)

新進気鋭の若手研究者が、能化制度や学林といった教学研究のシステムの誕生から、西本願寺を揺るがした大事件「三業惑乱」に至るまでの真宗教学の歴史を明らかにし、ただ何が争われたかではなく、その論争の中から浄土真宗の救いの要を説き起こす。一般向けに行われた講演の内容をもとに作られた、わかりやすく読みやすい一冊。

三浦 真証(みうら しんしょう)
1981年生まれ。1999年に龍谷大学に入学、2011年に同博士課程(真宗学)を修了し、博士(文学)を取得。同年、浄土真宗本願寺派宗学院を卒業し、同研究員となると共に、本願寺派総合研究所研究員として『浄土真宗聖典全書』の編纂に従事。現在は退職して自坊へ戻り、法務と子育てのかたわら龍谷大学・京都女子大学非常勤講師として出講。専門は真宗学・真宗史。本願寺派布教使、本願寺派輔教。

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