妙なるいのちこのいのち: 赤禰貞子さん 林暁宇

2015年9月8日

「ぞくぞくとよろこびわきてこの朝は早く起きけりひとり勇みて」

赤貧の中、一生を病弱に生きた念仏者、赤禰貞子。その小さな身体から湧き出る念仏の喜びと願いなくしては、著者は今の私はなかったと語る。粗末な部屋の病床に溢れる力強い真実の願い。暁烏敏に出遇い親鸞の教えに救われ、人の念仏との出遇いを自らの無上の喜びとして生きた女性の物語。

目次
・忘恩の徒
・一番ご恩をいただいた私が
・準備期間で終る人生
・一冊の仏教誌に
・一日作(な)さざれば一日食らわず
・村瀬よし子さん
・誰にもわかってもらえぬ悩みを
・この人は私と同じ
・林さんのような人に彼女が
・赤禰貞子さん
・林さん、生きてください!
・否定することのできぬ願い
・久保瀬暁明さん
・北安田パンフレット
・一冊の手記
・力
・人思う心に生きる
・通ずる世界
・お椀の中にナメクジ
・世界一の部屋
・お払い箱になった役僧
・念ぜられて花開く
・念仏成仏の生き証人
・教えがわかる前に

著者略歴
林 暁宇(はやし ぎょうう)
北海道浦幌町生まれ。1938年更別村旭小学校高等科卒業。40年肺結核で自宅療養。仏教誌『慈悲の国』により、病弱の念仏者・赤禰貞子を知る。43年北海道庁十勝支庁に勤務。49年暁烏敏に会い、明達寺に入り得度。54年『暁烏敏全集』編集担当。56年肺結核再発、左肺上葉切除。63年結婚。69年明達寺を出て放浪。70年小豆島に住み、四軒長屋の片隅を借りて「具足舎」と名づける。80年札幌市に移住。98年石川県鳥越村のケアハウスに入る。2001年能美市鍋谷町に移る。07年3月仏教伝道文化賞受賞。
2007年4月29日84歳にて還浄。

主要著書
『三味線婆ちゃん』『もしよきひとにあわざれば』『むなしさをこえる』(以上東本願寺出版部)『念仏総長暁烏敏』『開けて悔しき玉手箱』『北の大地に念仏の華ひらく』『人間死ねば仏になる』『生死を超える道』『帰依処のあれば』(以上具足舎)『それで死んでも悔いなかろう―私の出遇った暁烏先生―』『賜る願い限りなく―暁烏先生に愛された田舎の人びと―』(以上北國新聞社)他多数

この商品は、Kindleの電子書籍としてご購入いただけます。お使いのスマートフォンやタブレットにKindleアプリを入れることでご利用になれます。