念仏のすくい 藤田徹文

2015年5月27日

「どうして、お念仏を称えるだけで、すくわれるのか、わからないという人があります。もっと言いますと、「すくわれる」ということが、いったいどうなることか、わからないのでしょう。わからないのに、なんとなく言葉として、すっと入ってしまうものですから、わかったことにして、すませておられるのだろうと思います。
どうして、「なんまんだぶつ、なんまんだぶつ」と、六字のみ名を称えるということによって「すくわれる」のか、もっと言いますと、「すくわれる」ということはどういうことか、仏教で「すくい」とは、どういうことかをお話させていただきます。」
長年布教使として法話に歩いた著者が、わかったつもりでわかっていない「念仏のすくい」について、平易な言葉で語りかける読む法話。子どもや夫婦関係など身近な話題を通じて、念仏によって小さな「我」の世界を出て、こだわりのない広い世界に生きて往く人生を語る。
浄土真宗を聴き始めた人に、また長く聴いていても「肝心なところが分からない」という人へ。心に響く仏法のお話。

目次

一、はじめに
二、仏教の「すくい」
三、「我」の日暮し
四、智慧ということ
五、子どもが見えない
六、夫婦も見えない
七、無明ということ
八、煩悩を主とする
九、鬼になる
十、亡者になる
十一、畜生になる
十二、一大事
十三、「我」の元は「疑」
十四、不確実なもの
十五、確かなもの
十六、阿弥陀さま
十七、「我」のとらわれを出る
十八、「信じる」ということ

著者略歴

藤田 徹文(ふじた てつぶん)
浄土真宗本願寺派備後教区光徳寺前住職
1941年大阪市に生まれる。龍谷大学大学院修了。浄土真宗本願寺派基幹運動本部事務局部長、伝道院部長・主任講師を歴任。著書に『人となれ仏となれ―四十八の願い―全7巻』『仏さまのお話‐少年・少女のための仏教読本‐』(永田文昌堂)、『わたしの信心』『念仏に生きる1~4』『念仏ひとつ』『生まれた時も死ぬ時も』(探求社)、『やさしい正信偶講座』『はじめて仏教を聞く人のための十三章』(本願寺出版社)ほか多数

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