2015年5月2日
「はじめての親鸞さま」「浄土真宗はじめの一歩」など、浄土真宗や仏教の教えをやさしく説き弘める著者の鹿児島別院での講演録。すでに仏法を聞いている人も、そうでない人にも等しくすすめたい。著者の温和な人格がにじみ出た、お念仏の喜びと安心に包まれるやさしい仏教書。
「たった一人私たちはこの世に生まれてきて、ふと気づいたらここにいたわけです。そしてその私は、必ず命終えてゆかなければならない存在でありますね。西洋の哲学者は「投げ出された存在」という言い方をしました。ぽんと投げ出されたんです。いつか必ず命終えなければならないのに、この世に生まれてきたんです。そして、やがてこの世の縁が尽きる時が必ずやってきます。
「名残惜しく思えども娑婆の縁尽きて力なくして終わる時に彼の土へは参るべきなり」というのが親鸞聖人のお言葉ですが、やがて私たちはお浄土に生まれる。その私に、いよいよとなったらなんの寄る辺もありません。なんにも頼りになりません。そのなんにも頼りにならない私にたったひとつ残されたのが南無阿弥陀仏です。これしかないんです。仏さまが必ず私のところにいるんだと。」
目次
・浄土真宗のあゆみ
・お念仏の伝わりにくい時代
・私にかけられた願い
・すべての命はみな金色に輝いている
・時空を超えたはたらき
・いのち全体を委ねる
・易しい行こそが勝れている
・名号のいわれを聞く
・さかとんぼり聞いとった!
・聴かなきゃはじまらないけど
・久遠の阿弥陀さま
・俗信に惑わされない
・迷いの世界から一歩出て
・どうなっても仏さまがそばにいてくださる
著者略歴
森田 眞円(もりた しんねん)
1954年奈良県生まれ
龍谷大学大学院博士課程真宗学専攻修了、本願寺派宗学院卒業。龍谷大学講師、本願寺教学伝道研究所所長を経て、現在、京都女子大学教授、本願寺派司教、奈良県葛城市教善寺住職。
著書に『観念法門窺義』(永田文昌堂)『ひらがな真宗』『ひらがな正信偈』『埋み火』『笑う門には念仏あり』(本願寺出版社)
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