近代教学と伝統宗学の接点: 真宗大谷派の教学を考える 土井紀明

2021年8月11日

真宗大谷派の教学は、清沢満之や西田幾多郎などの影響を受け、西洋哲学と浄土教の接点を模索しながら「近代教学」として独自の発展を遂げてきた。しかし従来の称名念仏を要とする伝統宗学の伝承は失われつつある。
近代教学と伝統宗学の接点を私達はどこに見出したらいいのか。他、重要な教学上の論点について、真宗教学の原点を掘り出す歩みが本著である。
明瞭な筆致で聞法者の悩みに応える快作。

一 聖道の慈悲と浄土の慈悲
二 信心でなぜ往生が定まるのか
三 近代教学と伝統宗学の接点
四 西田哲学と真宗(1)
五 信はどこから起こるか
六 信因称報説を検討する
七 西田哲学と真宗(2)
八 ものとこころと流転
九 第十八願はなぜ至心信楽の願か
十 十八願より見た二十願
十一 真宗に於ける寿命無量の意義

土井 紀明(どい のりあき)
1945年岡山生まれ。津山高校在学中に仏教に惹かれ、大谷大学へ進学。同大学院中退後、真宗大谷派研修部補導、法務手伝い、インド・ブッダガヤ日本寺駐在僧、鹿児島県薩摩郡下甑村での在勤僧などを経て、尼崎市に家を借り聞法道場「念佛寺」をひらく。現在同寺(西宮市に移転)住職。

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